第72回日本不整脈心電学会学術大会を、千年の都・京都で開催いたします。歴史と文化に彩られたこの美しい街で、皆さまと共に未来の不整脈診療を語り合えることを、心より楽しみにしております。
不整脈診療は、ひとりの力だけで成し遂げられるものではありません。患者さんに最良の治療を届けるためには、医師に加え、臨床工学技士、看護師、放射線技師、生理検査技師、薬剤師など、多様な専門職が一つのチームとなり、同じゴールを目指して歩むことが不可欠です。日々の現場で培われた知識や技術、そして患者さんへの深い思いを互いに分かち合うことが、医療者としての成長につながります。
本大会では、とくに「メディカルプロフェッショナルの力」と「若手の力」に光を当てます。日本のメディカルプロフェッショナルは、その精緻な技術力と豊富な臨床経験で世界から高く評価されています。こうした強みをもっと自信を持って発信し、国境を越えて共有していくために、海外の仲間との交流や英語での発表機会、さらに実践的なワークショップを用意したいと思います。京都から世界へ――本大会が、メディカルプロフェッショナルの皆さんが国際舞台に踏み出すきっかけとなることを願っています。
そして未来を切り拓くのは、若手の力です。新しい発想、柔軟な視点、大胆な挑戦――それらは不整脈診療の進歩を加速させます。本大会では、若手が主役となるセッションやハンズオンセミナー、症例ディスカッションを通じて、存分に腕を試し、人的ネットワークを広げられる場をつくることを目指します。皆さんの次のステップへの確かな礎となることを期待しています。
京都は、古き良き伝統を守りながら、常に新しい文化を取り入れてきた街です。その姿は、不整脈診療や医療の進化の在り方と重なります。大大会期間中は、学びと交流に加え、京都ならではの文化や景観も心ゆくまでお楽しみください。鴨川のせせらぎや寺社の静けさが、皆さまの思考を深め、明日へのエネルギーとなるはずです。
さあ、京都で共に未来への一歩を踏み出しましょう。会場で皆さまとお会いできる日を、心から楽しみにしております。